現在29歳で地元福島県からPRUM佐渡オフィスに入社した櫛田さん。大学では人文系の心理学科を卒業している文系出身エンジニアです。
未経験入社と同時に離島への移住という思い切ったキャリアチェンジをした背景にはどんな事があったのでしょうか。現在の佐渡島での暮らしとともにエンジニアとしての活躍をお聞きしました。
ホテルマンを経験後、ITの世界へ

── PRUM佐渡オフィスに入社する前はどんなことをされていたのでしょうか。
大学卒業後は、全国展開のホテルにてホテルマンとして勤務しておりましたが、実家に戻らなければならなくなり、5年ほどで退職をしています。
実家に戻ってから一年半ほど経った頃、転職活動を行うようになりWantedlyを利用し始めました。
当時、多くの企業がカジュアル面談やミートアップ活動に積極的でIT業界の知識やベンチャー企業への知見を深めるために積極的に参加をしていました。
カジュアル面談以外でも、スポーツ系までさまざまな企画がありましたが、PRUMはちょうどその頃に「佐渡コーディングブートキャンプ」という佐渡島のツアーイベントを企画していたんですね。
佐渡島にはいくつかのベンチャー企業が進出していて、観光の他、プログラミングの体験や交流などが盛り込まれたツアーでした。
ホテル勤務をしていた身としては、そういったツアーやイベント事に興味があったこと、佐渡島×プログラミングが異色で興味が増したので参加応募したのがきっかけです。
実際にツアーを体験して、PRUMっていいなという感覚を持ったことから入社への応募をしてそのままとんとん拍子で入社が決まりました。
今年の4月から株式会社PRUM佐渡オフィスで働いています。
コーディングブートキャンプでプログラミングの楽しさを知る

── コーディングキャンプの内容は、どんな感じだったのでしょうか。櫛田さんはそれまでプログラミングの経験はあったのですか?
自分は未経験です。実務的なものは全くなく、独学で多少触っていた程度です。
実際の内容については、上級コースが佐渡汽船という佐渡島の船の予約サイトを作ってみようという内容で、初級コースは自分のプロフィールサイトを作ってみようというものでした。
20人の参加者がグループに分かれて作業をするといった内容です。
── キャンプにはPRUMの社員さんがいたのでしょうか?
初日は社長の岩本さんもいらっしゃって、その後は佐渡オフィスの中澤さんと東京オフィスのシステム事業部長石橋さんがサポートをしてくれました。
── 佐渡汽船の予約サイトを作るときには、どんなプログラミング言語を使ったんですか?
PRUMでもメインで使われている、Ruby on Railsです。予約サイト、データベースをはじめ、外側もしっかり作るので、html/cssも使いました。
── サポートがあるとはいえ、結構難しかったですよね?(笑)
そうですね。(笑)
本場の技術という形で最初にDockerを作成して、みんなでシステム環境を合わせて、Ruby on Railsに触れるようにしようとか、データベースが使えるようになろうみたいな形で、初日の環境構築の段階で大変だと感じました。
完成には全然届かなかったのですが、プログラミング自体の楽しさであったりとか、難しさ、いろんなものを経験できたので、僕としてはとても充実していました。
入社が決まり、新潟へ移住

── 1週間のプログラムを終えてから、どんな流れになったのかお聞きしてもいいですか。
実はコーディングキャンプ参加前に、カジュアル面談を行っていて、その時すでに内定に近いお話をいただいていたんです。 ただそのタイミングでは、佐渡島に4月ではなくて10月頃ジョインする形で考えてみようかという感じでした。
結局、コーディングキャンプが終わって2、3週間してから、「4月くらいに来てみないか」というご一報をいただいて、せっかくの機会を逃したくないと思い、4月の佐渡入りを決断しました。
─ 佐渡に行くとなると、完全に移住ですよね?そこに対しての不安であったり、抵抗はありませんでしたか?
コーディングキャンプのツアーがなかったら、恐らく不安だらけだったと思います。本当にツアーの影響が大きくて、佐渡島自体の観光もはじめ、実際に福島から佐渡島まで船も使って1回行ってみた体感はよかったですね。案外楽しく、生活もしていけそうだなという感覚がつかめました。地元の住民の方との交流も楽しくて、佐渡島に対する興味がむしろ湧いてきたので、東京オフィスより佐渡オフィスで働いてみたいなと思いました。
── むしろ佐渡に行きたいという気持ちになったんですね!
はい、楽しそうだなみたいな。その意識が強かったです。
4人のメンバーが10月には8人に
── 今メンバーは4人ですよね?佐渡オフィスではどんなことが行われているか教えてください。
4名です。中澤さんが2月入社、4月入社が僕と他2人の3名です。
内容は、PRUMのエンジニア育成プログラムを進めています。東京にいる上司の指示のもと、一つのサービスを作り上げます。
チームで8月末までにサービスを仕上げましょうと決めて、タスクを割り振ったり、もっと詰めたいねなどシステム関係の話を4人でやっていました。
これからは東京メンバーと実際にサービスの共同開発を進めていく予定になっています。
また、近々新しいメンバーが佐渡オフィスに入る予定なので、それまでに仕上げようと頑張っているところです。
── さらにメンバーが増えるとなると結構にぎやかになりますね!
移住後の佐渡での暮らし

── ここからは、お住まいをはじめ仕事場など環境面について聞かせてください。みなさん寮などではなく普通にお部屋を借りているんですよね?
はい!オフィス近くに家を借りている人もいれば、すごく遠い人もいます。
僕は車持ちなので少し距離があっても大丈夫ですが、近場に住むメンバーは徒歩で来ています。あと、こっちに来てから自転車を買って通勤している人もいます。ただやはり何かしら徒歩以外の足がないと厳しい環境ではありますね。
── そうですよね。地方、それも離島ですからね。オフィスはどのような感じでしょうか。
もともと佐渡ワーケーションプレイスという場所があり、トレーラーハウスをオフィスにしている環境で、PRUM佐渡オフィスのスタートはそこからでした。
今は拠点を移したというかメインのオフィスが別の地区に移動しています。
トレーラーハウスだと2人入れるかどうかくらいでしたが、今のオフィスでは30人くらいは余裕で入れるような場所です。かなり新しく綺麗な場所です。
── オフィス環境はかなり良さそうですね!
そうですね。ただ夏ですから、すごく暑いです。あとは虫も多くて自然の力の凄さを感じています。
メンバー一人ひとりが佐渡オフィスを創る

── 普段業務をこなしている中で、佐渡だから大変なところ、良いところなど特別なことはありますか?
そうですね。そもそも東京オフィスで業務経験をしているメンバーが限られている点で、特別な経験が生まれているのかと思います。例えば、佐渡オフィスでの決定権がここにいるメンバー一人ひとりにあるような状態です。
チーム開発のルールでもそうですし、オフィス作りという観点でも、自由に組み込めているんです。そういった一つひとつが自分たちで新しく作っているという感覚を味わえます。
自由にできるからこそ、こうした方がオフィスが快適になるかもとか、チーム開発はこうした方が効率的じゃないかみたいな話をすぐ行動に移せるところはいいところだと思います。
── 東京のオフィスとのやり取りはどれくらいあるのでしょうか。
slackを中心にコミュニケーションを取っています。何かしら備品を購入する際も確認を取ったりと切り離されている感じはないですね。
チーム開発やカリキュラムについての質問とかてもslack上で行っています。
週に一度、チーム開発で行った成果を見せる日があるので、その際ウェブ会議で機能確認や活動全体の振り返りを行っています。
独学ではできないことが出来ることで成長を実感

── 実務未経験の状態で入社して佐渡オフィスで活動して自分のスキルが成長したなというところは感じられますか?
感じられます!実際チーム開発でないと触らないような業務であったり最初の段階から上流工程に触らせてもらえるというのは、独学では絶対に踏み込めないところです。 技術面で言っても、実務向けのコーディングを書く意識が強い分、集中してスキルアップを目指せるという感覚があります。
つまづきがあった時には、チーム内で共有したり、それ以上の難題があった場合には東京のメンバーに相談します。
距離がある中で、そういった質問の壁みたいなものを感じることもありますが、自分の中でしっかりその問題を解決したいんだと、 自発的な行動を見せていくのが大事だと感じています。
── 佐渡オフィスに来て、良かったなと思うところをお聞きしてもいいですか。
前職がホテルで働いていたこともあるので、施設の管理だったりとか、オフィス周りの作り方っていうのが反映できてるのかなと思います。
オフィス作りは楽しいですし、チーム開発も自分が成長するためのカリキュラムとしてすごく楽しみながらプログラミングができています。
しっかりとしたエンジニアに育っていくという目的を達成するために、早く1人前になりたいという気持ちです。
── 東京オフィスでは、同じ研修を行うにしても、業務外での活動ですからね。それが佐渡だと、業務内でできるっていうのはすごく大きなことですね。
はい、やはりお給料が発生していることでしっかりやらなければと責任感も芽生えます。そしてカリキュラムがあること、多くの失敗を経験してほしいということも方針としてあるので、安心して勉強を進めていける環境が非常にありがたいです。
PRUMを発展させて佐渡島にも貢献していきたい

── そこがこれから佐渡オフィスを検討する人への一番のおすすめポイントでしょうか?
そうですね。あとは佐渡島にいる人は島外の大学や専門学校を目指して外へ出ようという意識が高校生のうちからあるので、エンジニアを目指したい人は島内にPRUMという環境があるよと、佐渡島自体に目を向けてもらえるようなきっかけになったら、すごく嬉しいと思っています。